ジョージタウン・・・「カピタン・クリン・モスク」

1月13日(金) 時刻は16時をまわっている、「スリ・マハ・マリアマン寺院」を後にして、向かうは「カピタン・クリン
・モスク」。“向かう”と言っても、そこは通りを挟んですぐの場所、ものの数分で到着した。
それにしても・・・キリスト教から始まり、仏教、ヒンドゥー教、そしてイスラム教。何の宗教にも属さない私が、この
異国の地で、様々な“神仏”を廻っている。歴史的な建造物を見るために・・・だが、見方を変えれば滑稽な話だ。
それは、永遠に理解することの出来ない世界観、にも関わらず表面上の、目に見える世界に感動している。
クリスマスを祝った数日後に、神社へと参拝に出掛ける、何も疑わずに・・・そんな行為に少なからず違和感を
抱きながらも、今、まさに同じような行動をとっている私がいる、この異国の地で・・・
そんな行動を戒めるかのごとく、小さな“事件”が起きた、この「カピタン・クリン・モスク」で・・・
 
 
「カピタン・クリン・モスク」、1801年、インド系イスラム教徒によって建立されたモスク(イスラム教の礼拝堂)
ペナン最古の回教寺院、現在のモスクは1916年に建てかえられたもの、とのことだ。
静寂に包まれたモスク、その透き通るような白色が、まるで“染心”を洗い流してくれるようだ。
礼拝堂に入ってみる、規則的に敷き詰められた絨毯、恐らくはここに座り祈りを捧げるのであろう・・・
落ち着く空間だ、この空気感をカメラに収めるべくシャッターを切っていた、その時、このモスクに常駐している
と思しき、大柄な教徒が我々に近づいてきた。彼は言う、“あなたたちはイスラムか”と、“違います”・・・
“では、ここには入ってはいけない、このエリアから出なさい”と・・・決して激高している訳ではない、彼は
諭すように、真っ直ぐな目を我々に向け、そう呟いた。

軽率な行動をした、彼らにとってそこはとても神聖な場所、その場所を“物見遊山”で汚した私。知らなかった
とは言え、一番してはいけない、否、とても恥ずべき行為を何も考えずに行っていた。
これでは・・・東大門の柱に落書きをした修学旅行生と何ら変わらないではないか・・・反省すること然り。
これに限らず、異国、また異文化に接するときは熟考して行動をするべきだなのだと、悔い改めて、その場を
後にした。