ジョージタウン出発・・・朝

1月14日(土)7:30 たかが1泊、されど1泊、後ろ髪を引かれながらも、身支度を整えて「杭州旅社」を後にする。
重いザックを背負い通りに出る。僅かな滞在時間、それでもこの通りを何回行き来したことだろう、見慣れた通り
が朝の空気に包まれて、昨日とはまた違った様子を見せている。この町もこれで見納めか・・・
いつの日か、必ずまたこの地を訪れたい、その時は飽きるまでこの町に留まってやる。そんな事を想いながら
ゆっくりと、そして、しっかりとした足取りで船着場を目指し歩を進めた。
 
ヒンドゥー教徒と思しき、上半身裸の男達。頭に巻いた布の中に何やら入れているようだ。これからどこへ向かう
のだろうか・・・
 
母親と子どもの姿も見える・・・
カメラを向けるとおどけたポーズをとってくれたムスリムの男達、店の名は「KASSIM MUSTAFA」
 
この町の男たちは皆、陽気だ。カメラを向けると大概、ポーズをとってくれる。

8時少し前、昨日下見をした船着場、ジェティーに到着した。この町との別れを惜しむような歩幅で歩いてきたの
で少々時間を要したが、出航の時間に影響は無さそうだ。待合場には相当数の人々が待機している、その人種
は・・・様々だ。今日は土曜日、対岸にあるバタワースへ渡りそこから都心部を目指すのだろうか?
クアラルンプール、バンコク、そしてシンガポールへも・・・
週末を利用して買い物に出かける者、または普段の生活に戻る者、その目的も様々だろう。船を利用する生活
に幾ばくかの羨ましさを覚えた、島と半島を結ぶ生活に・・・間もなく乗船の時間だ。
 
ジェティーからバタワースへ、このフェリー、運賃はかからない。そう、無料なのである。が、逆の場合、バタワー
スから入る場合は運賃が発生する、その額、RM1.2(約30円)

遠くにペナン大橋(ペナンブリッジ)が見える、島の東岸からバターワースに架かる、全長13.5kmの大きな橋。
1985年の竣工、この橋が出来たお蔭で島民の暮らしがとても便利になったとのことだ。
笑い話だが、我々は当初、この橋を徒歩で渡ろうと目論んでいた。実際、目にしてその長さに圧倒され、何寝ぼ
けたことを言っているんだと気付かされたのだが・・・まぁ、マラソン大会も開かれているらしいので渡れないこと
もないのだろうが・・・

時刻は8:10を少し回ったところ、そろそろ出航するようだ、わずか20分足らずの航海、でも・・・
それは、とても記憶に残る時間になるはずだ。  

ジョージタウンの町が、徐々に遠ざかっていく、いつかまた、この地を訪れることが出来るのだろうか?
その時まで、変わらぬ姿でいて欲しい、人も町も、そして・・・コムターも


海風に吹かれ、一人黄昏ている“K氏”の後姿・・・絵になってるぞ!