ジョージタウン5軒目・・・「OLD TRAFFORD BURGER」で“バーガーエッグ”

1月13日(金) 時刻は22:15、宿に戻る途中、ハンバーガーの屋台「OLD TRAFFORD BURGER」に寄る。
客の途絶えることの無い、このハンバーガー屋台、実は日中から目を付けていた。
 
 
かなりの種類がメニューに並んでいる、あれこれ迷うのは面倒だ。目に付いた“バーガーエッグ”
RM3.2(約80円)をオーダーする。

大柄な男がこの店の主だろうか、どんなに客が並ぼうとも、彼は、彼のペースで仕事を進めていた。
そこには客に媚びるような姿は微塵も感じられない。
一定のリズムを刻みながら注文を捌いている、誰にも邪魔はさせない、寡黙に作り続けている彼の
背中からそんなコトバが聞こえてきそうだ。
一本のヘラ、そして一枚の鉄板、それだけですべての調理を行う。実に器用に、そして丁寧に・・・
その真剣な眼差しを見るに付け、彼もまた一流の職人だと確信出来た。

調理棚に並んだ輪切りのパティを取り出し鉄板で焼く、その端でパンを温めておく。
頃合を見計らって卵を落とす、黄身を潰し、パティと合わせる、温まったパンにそれをのせる。
さらに刻んだキャベツを合わせてケチャップベースのソースを掛ける。そこへパンの片割れをかぶせる。
慣れた手つきでラッピングを施し完成だ。金と引き換えに熱々のバーガーを受け取る。
その場でかぶりつきたいところだが・・・部屋に戻って食べることにしよう、部屋までは目と鼻の先だ。

部屋に戻り、早速いただいた。期待度が大きかった分、味に関しては少々不満が残った・・・
部屋に戻るまでの僅かな時間が味の低下を招いたのかもしれない。
それでも・・・頭に記憶された、彼の真剣な眼差し、そして手さばきが、この甘ったるいソースに
スパイシーな隠し味を添えていた。

恐らくはこれがジョージタウンでの最後の食事になるはずだ。
滞在した時間は僅かだったが、様々な人種、その彼らが作り出す、様々な味に出会えたことが
何よりの宝となって、記憶の中に留められることだろう・・・