台北2軒目・・・「杭州小籠湯包」で“小籠包”

1月11日(水) 時刻は17時を少し回ったところ、満足感に浸りながら1軒目を後にして次の店を目指す。
大した距離ではない、腹ごなしも兼ねて1駅分歩くことにする。先にも述べたように我々の選択肢にTAXIと
言う文字は無い。それはたとえ物価が安い国だろうが変わる事の無い習慣だ。バンコクの炎天下でも極寒の
ニューヨークでも、たちの悪い客引きがたむろするホーチミンでもそうだった。何故か?・・・その地の地面を
自分の足で踏みしめて歩きたいから、また、街の景色を目に焼き付けるには歩くスピードが丁度良いから・・・
ちょっと格好付けすぎだがそれも嘘ではない。が、もっと大きな理由は、頭の中が既にその国の貨幣価値に
変わっているからに他ならない。日本の感覚で言えば僅かな金額でも現地の金額に置き換えれば、その
TAXI代をケチることで豪華な夕食にありつけけることが出来る。我々はいつも迷わず後者を選択する。
それに・・・メーターなんてあって無いようなもの、平気で高額な料金を吹っかけてくる。そんな価格交渉も
わずらわしい。だが、そんな彼らを責める気は毛頭無い。その国に行けばその国の流儀がある、日本の感覚
を持ち込んでもそれはナンセンスだと思う。彼らもまた日々の生活のために必死に働いているのだから・・・

次はK氏のリクエスト、“小籠包”を食べる予定だ。今や日本でもポピュラーなメニューだが日本では結構高価
な料理だ。台北での価格を事前にチェックしてみると、凡そ8個〜10個で100台湾$前後(300円前後)だ。
日本にも店舗がある「鼎泰豊(ディンタイフォン)」など、もっと高額な店もある。我々にとっては、たかが100
台湾$でも十分に高額な出費だ。気を引き締めて、この晩餐に臨まなければ・・・
 
台北のマンホールと、再選を果たした“馬英九中華民国総統”の選挙ポスター
 
目星を付けた店、杭州小籠包(ハンジョウシャオロンタンパオ)」台北ではメジャーな店らしい。
中々、綺麗な店だが、個人的には近所にある屋台に毛が生えたようなバラック造りの本店、そっちの雰囲気の
方が味があって好きだ。現にそちらには熱々の小籠包を求める客の行列が出来ていた。その店で成功した
オーナーが数年前に出店したのがこの新店。帰りがけに本店の前を通り値段をチェックしたが同額だった。
 
 
オーダーしたものは当然、“小籠湯包”100台湾$(約270円)、それだけでは寂しいので豆豉排骨”60台湾$
(約160円)もオーダー。“台湾ビール”40台湾$(約100円)は欠かせない。注文はオーダー表に記入して店員に
渡す。黙っていては何も来ない、ビールは冷蔵ケースから勝手に取り出した。薬味は、針しょうが、酢、醤油
唐辛子、それから謎のラー油キャベツ。箸や小皿も、各々台から勝手に取っていくシステムだ。
ほどなくして“小籠湯包”が運ばれてきた。早速、使い捨てプラ製レンゲに乗せて一口で頬張る、火傷しないように。
さてお味のほどは・・・う〜ん、思ったより熱々じゃない、肩透かしをくったような気分だ。薬味をのせてさらに
もうひとつ。う〜ん、薬味の効果があまり感じられない。クセの無い餡、肉汁もしっかりと入っているのだが・・・
いまひとつインパクトに欠ける味、やっぱり熱々感が足りないのか?決して美味しくない訳ではないが、期待度が
大きすぎたのか・・・それでも勢いであっと言う間に完食。続いて、“豆豉排骨”(スペアリブの豆豉蒸し)、骨を避け
ながら一口。う〜ん、豆豉(ドウチー)が効いてない、それ以上に蒸して出てきた肉脂がかなりきついな〜、こりゃ
失敗だな。まぁ、しょうがない、K氏の箸も止まったまま、私のオーダーミス、K氏申し訳ない。
※その後、いつまでもこの肉脂と味付けのニンニクが、口の周りと胃の中にまとわりついていた・・・

気を取り直して、今回の旅の目的のひとつ、“アジアの屋台めし食べ比べ”に行くとしよう・・・まだ喰うのか!?
それにしても良く喰うな〜

※両替の見積が甘く、この後散々街中を歩き回ることになるとは・・・今はまだ知るよしも無い。